Storytelling

写真と言葉たち

パラレルワールドの出口を探す旅

パラレルワールドの出口を探す旅は、
まだ続いているのだけれど、、
今はただ、一緒にいるこの瞬間だけが、
確かな居場所。


「帰り道、どこだろう。ねえ、ここはどこ?」
「大丈夫、今見つけるから。少し待ってて。」


冷たい大理石の壁に背を預ける。
硬い床の感触が少しだけ安心感をくれる。


「ほら、こっちの角を曲がればきっと…」
「違うよ、そこは行き止まりだって。」

人の流れは目の前を絶えず流れているけど、
私たちの小さな世界には、誰も触れない。


「ねえ、まだ見つからない?」
「もう少し、あと少しだから。」


デパートのアナウンスも、人々の笑い声も、
私たちにはただのノイズだ。


「見つけたかも!」
「ほんと?どこ?」


パラレルワールドの出口への
光の道筋を指でたどる。


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黒いハイヒールブーツの女性

駅へ向かっていく仕事を終えた沢山の人々へ向かって
アピールするかのように、夕方のレストラン街は明るく輝きだしていた。


黒いハイヒールブーツの女性がスマホを持って、
夜の空気に溶け込む様にふわりと歩いてきた。ネオンがまるで手招きするように瞬いている。
目の前のパブもドアを開けて、お客を誘っている様だ。
でも、私は誘いには乗らない



ネオンがまるで手招きするように瞬いている。
目の前のパブもドアを開けて、お客を誘っている様だ。
でも、私は誘いには乗らない


黒いブーツがアスファルトを刻むたび、
過去の迷いや躊躇が一歩ずつ、遠のいていく。
でも、私は孤独ではない。


本当に向かうべき場所は分かっているから
今やるべきことはただただ前へ進む事
だから、私は足を止めない


昼の光は、選択肢を照らしすぎる。
日が沈むと余計な景色が闇に溶ける。
だから、私はもう迷わない


昼の光は、選択肢を照らしすぎた。
迷いは光の中にこそあったのだ。
だから、私はもう迷わない


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無表情の群像

沢山の無表情のマネキンたちは
ショーウィンドウに整列し、
沈黙をアピールしている。


その前を、
マネキンと同じように
無表情のシルエットたちが行きかう。

待ち合わせをしている人
商品を見ている人
通り過ぎる人
確かな目的を持った人、
たださまよう人


俺もその中の一つのシルエットとなり
誰かのシルエットとすれ違い
誰かのシルエットと重なり合い
誰かのシルエットを追いかけ、追いかけられて、
いるけれど、
では、誰に何をアピールしているのだろう?。


沈黙を?存在を?性格を?、、?誰に?


Oh, NO !


俺たちはマネキンたちとはどう違うのだ?
俺たちはマネキンたちと一体、
どう?どう?どう違うのだ?


===この写真について===


さあて、彼は何を誰にアピールしているのか?は、自分でも分からないらしいけれど、でも、その事=自分でも分からないことはアピールしていますね。つまり、無表情の群像である事をアピールしているという訳でした。つまりは、マネキンもシルエットもほぼ同じ仲間だったのでした。


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王女と影法師

赤いバッグを肩に
白いドレスの裾をひるがえして
軽快にリズムを刻んで
未来の光に向かう王女のように
ビルの脇を通り過ぎて行く女性
少し急いでいる様だけれど
一体彼女は何処へ行くのだろう?
誰かに会いに行くのだろうか?


グルーの日傘で顔を隠しているけれど、
とても緊急で重要な
事柄の処理へ向かっているのは
間違いが無い。

たまたまビルのガラス壁に写った人影で
ある事が判明したのだ。


そう、
安全に彼女が目的地へ行くように
彼女を誘導する守護神のような
影法師レディーがいるのだ。


・・・・・・・


少し急ぎ足、でも心は静か。
赤いバッグが揺れるたび、胸の奥でリズムを刻む。
隣に寄り添う影法師。あれは私の中のもう一人の私。


誰かに会いに行くのかって?
いいえ、今日は誰かのためじゃない。
この歩幅も、この鼓動も、すべて私のもの。


未来の光はまだ見えないけれど、
私は私の光を信じて進む。
私は私の光を信じて進む。


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未来を変える一歩

女性同士ではあっても、国籍も年齢も異なる三人が偶然に足並みが揃いました。確かにこれは偶然の出来事かもしれません。でも、どんな奇跡でも最初はこのような偶然から始まった事なのではないでしょうか?


未来を変えるのは、誰かじゃなく、この一歩ずつを重ねる私たち。

一人目の心の声


「どのショーウィンドーにも、私たちが手にしたい未来が映っている。でも、簡単に諦める事は無い。こんな小さな一歩でも、進み続ければ景色は変わるはず。」


二人目の心の声


「昔は私なんて何も変えられないと思ってた。でも、自分で選んだ道を歩くことで、ようやく少しずつ自分らしく生きられる気がしている。」


三人目の心の声


「他人と足並みを揃えることに意味なんてないって思ってた。でも、同じ想いで繋がる瞬間も悪くないと思えた。」


ショーウィンドーに映るのは、「なりたい自分」への問いかけだ。
不思議なことに、今だけは三人が同じペースで歩き出している。
その足並みには、確かな未来への予感が宿っている。


「この一瞬は単なる偶然ではなく、何かが始まる奇跡と言いたい。」


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