TORUS

写真と言葉たち

それぞれの人の人生にとって、とても重要な話し合いが行われている雑踏の行きかう地下鉄構内の現場。

いつも使っている表参道の地下鉄構内なのですが、なんだか不思議な雑踏の雰囲気があったのでその方向をワンショット撮ってみました。


パソコンで改めて見てみるとやはり何の変哲もない単なる雑踏なのですが、でも、何か普通ではない雰囲気、ああ、なんだか真剣に話をしている熱気?みたいなものが漂ってますねえ。


さて、自分に当てはめてみると、こんな風に駅構内で他人と長い間議論した経験はありません。マア、せいぜい2~3分別れ際に話したことはあるかもですが、こんなに手ぶり身振りを混ぜながら延々と話したことは無いですね。


そう、こんな場所で長く議論するという事は、以前から話したかったけれど、話す時間も場所も無くしかたなくここで話すしかできなかった人達なのだと思います。すなわち、この人たちにとってはそれぞれの人生においての、とても重要な話し合いをしているその現場なのでしょう。


この人たちにとっては、これから何年かして思い出して、「ああ、あの時地下鉄構内でずいぶんお互いに話し合ったわよねえ。」と、運良ければ話し合いが行われるかもしれない、そんなとても重要な話し合いが行われている現場に違いありません。


おそらく、今話している人たちは、この話し合いで何らかの決着がついてもう同じ様な事はしなくてもすむでしょうし、同じように、私もこのような貴重なシーンを撮るチャンスも二度とは無いでしょう。

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