王女と影法師
赤いバッグを肩に
白いドレスの裾をひるがえして
軽快にリズムを刻んで
未来の光に向かう王女のように
ビルの脇を通り過ぎて行く女性
少し急いでいる様だけれど
一体彼女は何処へ行くのだろう?
誰かに会いに行くのだろうか?
グルーの日傘で顔を隠しているけれど、
とても緊急で重要な
事柄の処理へ向かっているのは
間違いが無い。
たまたまビルのガラス壁に写った人影で
ある事が判明したのだ。
そう、
安全に彼女が目的地へ行くように
彼女を誘導する守護神のような
影法師レディーがいるのだ。
・・・・・・・
少し急ぎ足、でも心は静か。
赤いバッグが揺れるたび、胸の奥でリズムを刻む。
隣に寄り添う影法師。あれは私の中のもう一人の私。
誰かに会いに行くのかって?
いいえ、今日は誰かのためじゃない。
この歩幅も、この鼓動も、すべて私のもの。
未来の光はまだ見えないけれど、
私は私の光を信じて進む。
私は私の光を信じて進む。